【戸塚エリアでダイエット、健康について知りたい人必見!】L-カルニチンについて
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2023 / 05 / 09
目次
【このブログの著者情報】
時友 裕太 YUTA TOKITOM
2020サマースタイルアワード関東大会3位
2020サマースタイルアワード日本大会5位
食生活アドバイザー3級
🟥カルニチンとは
アミノ酸の1種で、人間の身体のほぼすべての細胞に存在しています。
カルニチンの主な役割は、脂肪を燃焼させてエネルギーを産み出すことです。
カルニチンは、主に筋肉内でのエネルギー産生に利用されます。
心筋は筋肉の中でも特に大量のエネルギーを消費するため、カルニチンも多く存在します。
実際にカルニチンは、昔から心臓病治療薬の成分として利用されてきました。
カルニチンは食品から摂取できるほか、体内でも合成されます。
しかしカルニチンの体内での合成量・貯蔵量は、加齢とともに減少していきます。
そのため、高齢の方などは食品・サプリメントからカルニチンを積極的に補うことが大切です。
🟥脂肪を燃焼させるミトコンドリア
ダイエットで「脂肪を燃焼させる」とよく耳にすると思いますが、脂肪の燃焼は細胞のミトコンドリア内でおこなわれます。しかし、脂質は単独ではミトコンドリアの膜を通過することができません。脂質は体内に取り込まれると脂肪酸に分解されます。L-カルニチンはこの分解された脂肪酸を、「脂肪を燃焼させる」ミトコンドリア内に運び込む役割を担っています。つまりL-カルニチンは痩せるためには必ず必要となってきます。
L-カルニチンは、脂肪を燃焼するミトコンドリアへと脂肪を運び、エネルギーを生み出す上で欠かせない成分です。そのため、不足するとエネルギーが効率良くつくられず、体のだるさや息切れ、疲労感などの症状が現れます。
ミトコンドリアの中には不要物が溜まることもあり、それにより機能の低下や身体の老化を引き起こしてしまいます。L-カルニチンは「運び込む」こと以外にも「不要物を外へ運び出す」効果があるため、老化対策にも有効な栄養素です。
🟥カルニチンの効果7選
①脂質の代謝を助ける
カルニチンの代表的な役割が脂質代謝です。
脂質代謝とは、脂質からエネルギーを生み出す仕組みのことです。
エネルギーが生み出される場所は、細胞内にあるミトコンドリアという器官です。
カルニチンは、長鎖脂肪酸という脂質をミトコンドリア内に運ぶことで、エネルギー産生をサポートしています。
②中性脂肪を減らす
カルニチンには中性脂肪を減少させる効果も期待できます。
カルニチンがエネルギーを生み出す際には、中性脂肪が原料として利用されるからです。
中性脂肪とは体脂肪の1種で、主に血液中に存在します。
脂質代謝の際には、まず血液中の中性脂肪が分解されます。
分解された中性脂肪は、遊離脂肪酸という物質に変化します。
次に遊離脂肪酸はカルニチンによってミトコンドリア内に運ばれ、エネルギーとして消費されます。
体内のカルニチンが十分であれば、中性脂肪は効率良く燃焼されます。
③VLDLコレステロールを低下させる
カルニチンには、VLDLコレステロールを低下させる働きもあります。
VLDLコレステロールとはリポたんぱくの1種です。
VLDLには多くの中性脂肪が含まれます。
VLDLは血液に乗って全身を循環しながら、全身に中性脂肪を届ける役割を果たします。
カルニチンは、中性脂肪を燃焼させる物質ですので
中性脂肪が燃焼されると、主に中性脂肪で構成されているVLDLも減少しやすくなるというわけなんです。
④肝臓への脂肪蓄積を抑える
カルニチンには、肝臓の脂肪の蓄積を抑える働きも期待できます。
理由は、カルニチンは脂肪を燃焼させる働きがあるためです。
肝臓に脂肪が蓄積すると、脂肪肝炎や肝硬変・肝がんのリスクが高まります。
脂肪肝は高血圧・心筋梗塞・脳卒中などを引き起こすこともあります。
カルニチンは肝臓への脂肪の蓄積を防ぐ作用があるため、間接的に重大な生活習慣病の予防に役立ちます。
⑤運動能力を向上させる
カルニチンの摂取によって、運動能力の向上も期待できます。
カルチニンは、主に筋肉内でのエネルギー産生を担うためです。
運動時には、筋肉は大量のエネルギーを消費します。
カルニチンが十分であると、筋肉内でエネルギーが盛んに生成されるため、パフォーマンスが向上しやすくなります。
カルニチンを摂取すると持久力の向上が見込めます。
カルニチンは運動後の筋肉疲労や筋肉痛の軽減にも役立ちます。
⑥糖尿病患者の糖代謝を改善する
カルニチンには、糖尿病の方の糖代謝を改善する働きが期待できます。
糖代謝とは、糖からエネルギーを生み出す仕組みのことです。
糖尿病はインスリンが効きにくくなる病気です。
インスリンが効きにくくなると、血中の糖の分解がうまくいかなくなります。
カルニチンにはインスリンの効きを良くして、糖の分解・燃焼を促進する作用があります。
特に効果を期待できるのは、糖尿病の中でも2型糖尿病の方です。
⑦慢性疲労症候群の症状を和らげる
慢性疲労症候群は、原因不明の重度の疲労感が最低6ヶ月以上続く状態です。
原因の1つとして、ミトコンドリア内での代謝の低下が指摘されています。
ミトコンドリアは、生物のエネルギーを生み出す重要な器官です。
ミトコンドリアが何らかの原因で機能不全に陥ると、エネルギーが生まれなくなるため、疲労を感じやすくなります。
カルニチンは、ミトコンドリア内にエネルギーの原料を運びます。
原料が十分運び込まれると、ミトコンドリアの代謝が活性化しやすくなります。
結果として、疲労感が緩和されやすくなります。
🟥カルニチンが豊富な食べ物
①羊肉
羊肉100gあたりのカルニチン量は、生後1年未満の「ラム肉」なら80mg。生後2年以上の「マトン」なら210mg。
羊肉はカロリーが低いことからもダイエットに効果的なんです。
②牛肉
特に摂取に適しているのは、もも、ヒレのよう赤身の部分です。
また、牛肉の中でも和牛はカルニチンの含有量が高いとされています。
一般的には、牛肉100gあたりに76mgのカルニチンが含まれています。
成人の1日のカルニチンの摂取量目安は100mg程度とされています。
そのため、1日に牛肉を100~150g程度摂取すると、効率良くカルニチンを摂取できます。
③豚肉
カルニチンは豚肉にも含まれます。
カルニチンを効率良く取するには、もも・ヒレのような赤身肉を選びましょう。
一般的な豚肉のカルニチン含有量は、100gあたり21mgです。
成人に必要な100mgを満たすためには、1日に500g程度の豚肉を食べる必要があります。
しかし毎日500g豚肉を食べるのは現実的ではありません。
豚肉はカロリーなども高いためです。
1日の豚肉の摂取量は、多くても300gが望ましいでしょう。
足りない分はサプリメントなどを使って補うのがおすすめです。
④鶏肉
鶏肉は肉類の中ではカルニチンの含有量が少なめです。
一般的な含有量は、鶏肉100gあたり10.2mgです。
なお、鶏レバーには100gあたり平均94mgのカルニチンが含まれます。
鶏肉からカルニチンを摂取する場合は、レバーなども取り入れてみましょう。
⑤あさり
あさりには、平均で100gあたり24mgのカルニチンが含まれます。
あさりはむき身にすると、1個あたりの重さは約8~10g程度です。
つまり、100mgのカルニチンを摂取するには、毎日50個のあさりを食べる必要があります。
毎日50個のあさりを食べるのはあまり現実的ではありません。
足りない分のカルニチンは、肉やサプリメントなどで補うのが適切です。
⑤牡蠣
カルニチンは牡蠣にも含まれます。
具体的な含有量は、牡蠣100gあたり約23.1mgです。
⑥鯛
鯛には、100gあたり約20mgのカルニチンが含まれています。
特にカルニチンが豊富な部位は腹部です。
⑦さんま
さんまのカルニチン含有量は、100gあたり16.6mgです。
さんまの1尾あたりの重さは約150gです。
1日1尾を食べても、目安の100mgには届きません。
十分に摂取するには、さんま以外の食品からもカルニチンを補給する必要があります。
⑦あじ
あじのカルニチン含有量は、100gあたり約15mgです。
あじのみで1日100mgのカルニチンを摂取するのは難しいでしょう。
不足分は肉・サプリメントなどで補う必要があります。
⑧アボカド
アボカドは植物性食品の中では珍しく、カルニチンが豊富な野菜です。
アボカド100gあたりのカルニチン含有量は約12mgです。
🟥L-カルニチンの摂取目安量
L-カルニチンは、成人1人あたり1日に10㎎程度を体内でつくり出すことができると考えられています。
しかし、L-カルニチンの1日の摂取目安量は最大1000mgとされており、また、一般に年をとるにつれてL-カルニチンの合成能力が衰え、体内のL-カルニチンの量が減少するため食品やサプリメントから補うことが必要となります。